介護現場では様々な介護に関する知識が求められていますが、それ以外に求められている知識として医療関係のものが挙げられます。一般的には、介護現場に医療の知識は必要ないと思われています。実際に以前は介護現場に医療的な知識は求められていなかったものの、徐々に介護職でも医療知識や技術は必要だと考えられるようになったのです。そのため介護現場で働く人向けの医療知識や技術に関する研修や講習が行われるようになり、介護施設側も積極的に医療知識や技術を身につける機会を設けるように配慮しています。ここで気になるのが、そもそも介護現場で働く人たちに医療に関する知識が求められるようになった理由です。
そもそも医療に関する知識を身につけたところで、多くの医療行為は医師や看護師などの医療従事者でなければ行うことはできません。ただ法律の改正などにより、一部の医療行為は研修を受けた介護職でも実施できるようになっています。そうして少しずつ介護現場で実践できる医療行為が増えることで、従来では受け入れることができなかった医療行為を必要とする高齢者の受け入れができる可能性が高まってきたのです。
また夜間など医師や看護師と連絡が取りにくい時間帯に医療知識や技術が必要となった場面で、介護現場で何もできずにトラブルが起きてしまうケースもあります。そのようなトラブルを予防していくためにも、介護現場で働く人たちに医療知識や技術が求められるようになったと考えられています。